『バトルスター・ギャラクティカ』シーズン2 第3話「Fragged」
バルター教授、殺しの営みを学ぶの巻。
軍の離反フラグがいたるところに……
病床のアダマ艦長、シンクロ率400%から自らの力でサルベージしないとだめだ(「本人がその気になったら」)みたいなことを言われていたし、バルター教授が脳内彼女から「男になりなさい」と言われたり、何かと「エヴァ」とデジャブしまくりだった。
追記
早くもシーズン2DVD‐BOX化。
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「バトルスター・ギャラクティカ」シーズン2 第1話「Scuttered」
アダマ艦長とタイ副官の関係って、碇ゲンドウと冬月教授の関係と似ている、ことがわかる昔話があった。
コボル☆午後十時 Don't be late(9/17 on air)
「プラネッツセレクション」風に『ギャラクティカ』を紹介してみた。
『GALACTICA/ギャラクティカ』:ドラマ
「無限のリヴァイアス」を「人類」スケールのスペース・ランナウェイに拡張したともいえる、サバイバルSF。
人が生み出した機械生命体サイロンによる殲滅から逃れた人類は、人にすら擬態し感情を持つサイロンの脅威に晒されながら伝説のコロニー「地球」を目指すことになる。
青年から船団政治にかかわる熟年、そしてサイロンまで「決断主義バトルロイアル」前提で行動し、愛憎を重ねながら人類とサイロンが交じり合う物語は圧巻。
そして人類を破滅に関わり、脳内に女性サイロンが棲みついているバルター博士の、脳内彼女との関係=「セカイ」のために身勝手な嘘の言動で船団の政治をファッショしていく様や、サイロンの一神教的な宗教観=「母性の重力」が女性大統領を触発して船団の行動に影響を与える等、『ゼロ年代の想像力』で言及されたエッセンスが余すところなく詰め込まれている(第一シーズン2005年の時点で)。
『CLANNAD』はオタクの「人生」?と云うのなら、『ギャラクティカ』は「ゼロ年代」以降の世界を生きることになるすべての人々に向けた「今・ここ」なのだ。
どうして司令室で血が流れるんだー
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バルター博士が脳内彼女(ナンバー・シックス)とのシンクロ(屈伏)率が高まるにつれ、他の登場人物の愛憎の振れ幅と災難の酷さがグレードアップ。
ドラマで「衝撃のラスト」を字面のままベタに反応したのは久しぶりだ。
ちなみに、このシリーズの魅力は、ジジ・ババ萌え&燃えが重層的に楽しめるところ!
『マクロスF』のシェリルさん的立場(病気持ち的意味で)のロズリン大統領が、アダマ艦長と人類存亡のためにガチで凌ぎを削っているのがカッコイイ。
アダマ艦長の友人であるタイ副艦長のその妻(実はサイロン?)が、驚異的な阿婆擦れ力で艦内に、いや船団全体を引っかき回し、旦那をメロメロに屈服させる様は戦慄を覚える。
『ヱヴァ新劇場版:破』よりも先に邦訳シーズン2出してくれー(えー と思う人が多数だと思うけど、そんな人ほど『ギャラクティカ』の「エヴァ」っぷりに毒されること間違いないです)。
ギャラクティカ、オモロー
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一時間枠ドラマ(本編約42分)が本気出すと、30分枠のアニメ(本編21分)は太刀打ちできないところがあるね。
1話ごとに特定のキャラを惜しみなく持ち上げられるし、起承転結→転の時間配分も自由だし。
あと、会話劇が基本だから、吹き替えする声優さんの声がアニメ以上に堪能できるしね。
あばた顔のアダマ艦長と坂口芳貞の声の相性が抜群で、軍の宣誓句「そう、ここに願う」を口にするとき反射的に痺れてしまう。
『銀魂』以外であまり千葉進歩の声を耳にしたことが無かったけど、アダマの息子、アポロの葛藤する好青年の声もいい。
世界を破滅に導いた、バルター博士のダメ人間な表情を宮本充の声は最大限に引き立たせる。
本田貴子がタフネスなエースパイロット、カーラの声を吹き替えているのもツボ。
吹き替えばかり褒めていても仕方が無いので、本編に少し触れると、人類VSサイロン(機械生命体)という大まかな構図のなかに、人間間(世代)の対立と疑心暗鬼、殲滅回避で生じるリスク(事故等)、自由意志を持つサイロンといったガジェットが常にフル回転して毎回ハラハラさせられる。
SFのリアリズムをドキュメンタリータッチの映像で丹念に切り取って、現実のポリティカルな問題を表面化させる手法も凄い。