『宗蓮高察(笑)』

原作小説を全巻一気読みした状態で、劇場版「空の境界」第二章『殺人考察』を「空の兄弟」たちに紛れて観る。
今回は美術とそれを魅せる光彩が、前作よりも映画的に見応えのあるものにグレードアップしていて、時間を忘れて作品にのめりこむ一助になっていた。
話としては、こんなにシンプルな話だったっけと、少し物足りないものを感じながら、黒桐幹也のキャラがよく分かるようにしているところとか、章ごと・時系列の再見に堪えうる配慮が全編に行き渡っていて、ufotableがこんなに手堅い仕事が出来るところに関心が行ってしまった。
ネタとしては、黒桐幹也鈴村健一の鼻歌に反応すべきなんだろうけど、雪印コーヒーが出てきて次回はどんな小物がタイアップされるのだろうかとかも気になったり。



でも、自分の中で一番のサプライズは、中田譲治荒耶宗蓮を演じているのを原作小説を読んだ上で改めて確認した時にトンデモない「起源覚醒」が起きたことですね〜。
何が起きたかというと、中田譲治の今までの役柄(*)と奈須作品における中田譲治的ボイスの人物たちのパターンが、荒耶宗蓮に集約されることで、宗蓮が自分の中で極上の「ネタキャラ」に変貌したこと。
さらに、共に劇場に足を運んだ「空の兄弟」の一人に「荒耶宗蓮」を見出したことですよ!
余り深く書くと、身近の「宗蓮」さんを怒らせることになるので、思いついた語例をこの「相克する螺旋」に残しておきます(笑)


●(どうでもいい話を「宗蓮」さんに吹っかけられた時)
「その話、もう「そーれん」(逸れん)かなぁ!」


●(「宗蓮」さんと夏場でばったり会ったとき)
「あっ、冷やし宗蓮さん!」


●(「宗蓮」さんに対する愚痴を漏らす時)
「あのときは、ヤーレン「ソーレン」節でさぁ!」


●(「宗蓮」さんのペースに呑まれそうなとき)
「もぉ〜、螺旋で待つのは勘弁してください!」



(*)『巌窟王』のモンテ・クリストとか『ケロロ軍曹』のギロロなど、片思い&自滅キャラを数多く演じている。よくよく考えると中田譲治ボイスは「D.T.」(伊集院光みうらじゅん)パワーに溢れている(笑)。