『マクロスFrontier』第13話「メモリー・オブ・グローバル」

DX超合金 マクロスF(フロンティア) VF-25Fメサイア(アルト機)

DX超合金 マクロスF(フロンティア) VF-25Fメサイア(アルト機)

〈三行あらすじ〉
「悪夢な記憶なんてだ」と七たび復活する属性のある若者がぼやくのを彼女の怖い怪物お母様は許さない。
お母様は、娘との再会で「イヤボーン」を思い出して発動。
それに慌てた怪物たちは「絶対安全圏」内を目指して逃げていく。


〈見所〉
●サブタイを邦訳すると、「〈歴史〉が回帰する」。
●ジャミングを仕掛けたのは、バジュラのマザーなんでしょうかねぇ。バジュラ(大型)の特性に、ゴーストを無効化する電磁波を出すというものがあったからなぁ。
●バジュラをマクロス艦隊に仕向けたグレイスは、どこまで狡猾に事を進めてきたのだろうか。前回のテムジン(コーラサワー的に生きている気もしないではない)によるマクロス四号機「発掘」で「ブービー・トラップ=バジュラのマザー」を発動させる旨を三島にも了解させていたが、ランカのイレギュラーな登場でその計画は頓挫した……かのように見えた。しかし、ランカの歌でマザーが目覚め、ブレラがマザーに傷をつけたことで、マザーとランカが共鳴しガリア4からバジュラを引きはがすことに成功する。グレイスにとってはランカの登場は計画に織り込み済み(LAIの技術状況なんて当然把握してそうだし)? 一方でランカを「観察対象」ではあるが「(計画における)価値」がある存在と断定していない。「永遠の17歳」はかなり謎が大杉(笑)。 今回で、グレイスと三島は政治的に協力し合っているだけで、思惑が全く違うことがわかった。
●ランカの水浴びが無いだけで、アルトがKYな野郎である印象が残った、残った(笑) ランカのトイレ(マザーによる身体操作?)騒動があって余計に…… それにしても、女性用のパイロットスーツはなぜ「きていない」ようにみえる肌色なんだろうか(爆)
●「発熱薬」だと連想させた「639 WITCH CRAFT」とは何を指す?
●ルカ君のS.M.S入隊の目的が家(LAI)の技術開発促進にあったとは。
●謎の緑の生物、気持ち悪い触手生えてね?
●バジュラの巣と化したマクロス艦内の雰囲気が「キスダム」なのが……
●『アクエリオン』のときもそうだったけど、水晶(今回は「ランカ&ブレラの写真入り」)の見せ方がミステリアス。
●声優 坂本真綾 降臨。「アイモ 〜 鳥の人」の歌詞クレジットに名前があった理由も解けた。
●バジュラのマザーの腹に無数の水晶。ランカの腹部と共鳴したところを見ると、バジュラのマザー=ランカの母という図式が!!! 「あの娘はエイリアン」が意味深に機能するとは思いもしなかった。
マクロスで「イヤボーン」! バジュラ艦隊がウジャウジャ! 出オチで崩れるマクロス
●グレイスも傀儡のバリエーションに過ぎなかったのは衝撃。


〈雑感〉
前半がズレたラブコメ、中盤がチープスレスレのエイリアン(いや『キスダム』(笑〉)もの、後半がハードSFという三段構え!
ガンダムSEED』的制作なら2話に水増しにするだろうが、相変わらず毎回のエピソードの濃度が半端ではない。
アクエリオン』のときの主力作画陣による、気合いの入ったシーンがチラホラ(マクロス起立シーンは大久保宏、グレイスの惑星破壊シーンは岸田隆宏っぽい)。
しかし、二話の落差がすごい。
それに伴って「資本主義」という言葉の重みが確実に増してきた。
テロルによって「資本主義」をコントロールする輩(三島・グレイス)と、「アイドル」というあまりにも「資本主義」的な振る舞いでテロルを振り払うランカ、の対立構造はシェリルやアルトが加わることでさらに面白いことになるような気がする。