「我慢の道」
- 作者: 奈須きのこ,武内崇
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: 文庫
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朝一のプログラムがあるためか行列で、この様子だと夕方の席も一杯だと思われたが、あっさり最良の席をゲット。
そして、「空の兄弟」たちと夕方の劇場に足を運ぶと、10分前になってもお客が溢れていない。
違和感を感じつつ着席すると、三作まで客で溢れていたのは嘘のようで、前方三列が「伽藍の洞」。
嫌な予感が過る中、映画が始まると、緊迫した病院搬送シーンで安心と思いきや、構図の物足りなさを感じさせるところが結構あって(「悪い」というか「TVアニメ」的な固いカットが多い)、極めつけが「死の世界」の表現。
それは、その昔ufotableが制作したアニメ『コヨーテ ラグタイムショー』の屈指の問題表現、「ハイテク銀行攻略(強盗)シーン」の映像的慣性を無視した表現にクリソツで萎えた(笑)し、気恥ずかしくなった。
あと、せっかく宗蓮さんが死体(式の初めての獲物)を用意したのに(笑)、そのあたりの描写が疎かなのは頂けないというか、病院という舞台が生かし切れていないのも不満。
『キル・ビル』のユマ・サーマン病院復活のシークエンスを参考にすべきだった?
今回の式は、『キル・ビル』のユマ・サーマンの域にも達していないのだ。
子犬君がどうした、鼻歌とかしょうもない所に幹也@ムラケンの影がチラつくのも頂けない。
「空の兄弟」の意見で、橙子さんの描写が思わせぶりで終わって残念というものもあった。
一章が式、二章が幹也、三章が藤乃といった一作ごとに違うキャラクターが映画の看板を背負ってきたのが、今回だと誰の映画か胸張って言えないのはファンとしては残念だ(橙子さんに全力を注いでいれば……)。
悪口ばかりでは良くないので、ここは良かったというところを挙げておくと、式の表情のバリエーションが良くも悪くも(結局不満がつきまとう)多彩だったところかな(髪切るときの式のデコ具合が結構好き)。