リュウさんよりかわいそうな、柿崎くん。そしてみな、リュウさんにはなれない。俺たち柿崎チルドレン。

出崎統が24歳でTVアニメ『あしたのジョー』を監督したけれど、河森正治もまた石黒昇の「放任」のもと、24歳という異例の若さで劇場映画の監督・脚色を担当することになる。

TV版はまだ通して見ていないのですが、27話『愛は流れる』を見たらミンメイの歌が超音波「兵器」であることが露骨に出ていましたね(あの終末の「地球」は、『アクエリオン』のラストの風景でもあんな感じでしたね)。

劇場版は、「マクロス」世界の劇場映画という設定で「アイドル映画」の体裁を明確にしているせいか、ミンメイの歌が超音波「兵器」に見えることを大分軽減しております。
アニメ夜話』でも言われていますが、本編は恐るべき「童貞」センスで彩られております。
アイドルとの出会い方(河森演出名物「空中握手」)、お忍びでアイドル着せ替え、先輩が悲しんでる→俺でよかったら、先輩と飯事、手が届きそうだから先輩に鞍替え、「アイドルとしての君はずっと好きだ」と言って丁重に距離をとる感じとか、今のギャルゲーだったら殺されそうな一条君にねー。
一条君の中の人後に交通事故で無くなりますが…
絶望した!死なない俺に絶望したー!@神谷浩史
一条君と先輩の飯事シーンは、あれだけハードコアな戦闘とアイドルとデートが描かれている中、先輩の「オトメ」妄想っぷりが浮き出ていて下手なのに忘れられません。
でも、「富野ガンダム」の真似をしないという覚悟で作っていただけあって、テッテ的にSFエンターテイメントしているので、再放送でやっていればたびたび見てしまいます。

それから、十年後、まさか離婚とか戦場でゲリラライブを行う『マクロス7』を作ることになるとは……

おまけ。

柿崎ステーキー(笑)